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十三代目市川團十郎白猿襲名披露/八代目市川新之助初舞台 十二月代歌舞伎(ココログ2022.12.23)






 十三代目市川團十郎白猿襲名披露/八代目市川新之助初舞台 十二月大歌舞伎を観た。





 花道のすぐ横、前から6列目の席で、十三代目市川團十郎白猿、八代目市川新之助が見得を切る堂々とした姿を見た。十三代目團十郎がいま誕生し、十四代團十郎の誕生も間違いないという歴史の一場面を見る思いだった。

 歌舞伎のチケットは高価で、そうそう観ることはできない。だから「節目」や「新作」のときに観てきた。

 現在の歌舞伎座の前の歌舞伎座で行われた2010年4月の歌舞伎座さよなら公演「御名残四月大歌舞伎」は運良く観ることができた。十二代目團十郎中村勘三郎も健在だった。

 2014年5月には今の歌舞伎座で「~團菊祭五月大歌舞伎ージ十二世市川團十郎一年祭」を観た。

 そして、コロナ禍で遅れていた十三代目市川團十郎白猿襲名披露と八代目市川新之助初舞台の公演を花道近くで見ることができたのだ。 

 演目と主な配役は以下の通り。

一、其俤対編笠 鞘當(さやあて)

不破伴左衛門     松緑

仲居 おえん              猿之助

名古屋山三      幸四郎

     

二、京鹿子娘二人道成寺(きょうかのこむすめににんどうじょうじ)

鐘供養より『歌舞伎十八番の内 押戻し』まで

大館左馬五郎     團十郎

白拍子花子      勘九郎

白拍子花子      菊之助

 

三、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)

八代目市川新之助初舞台相勤め申し候

粂寺弾正       初舞台新之助

秦民部        錦之助

八剣玄蕃       右團次

小原万兵衛      芝翫

小野春道       梅玉

 

 鞘當は、桜満開の吉原が舞台。松緑幸四郎猿之助が絡む豪華な布陣で楽しませてくれた。

 この後、20分の休暇時に、やぐらの襲名弁当(2500円)を黙食で席で食べる。  



  京鹿子娘二人道成寺勘九郎菊之助白拍子花子の舞が素晴らしかった。特に菊之助女形はものすごく色っぽかった。

 團十郎が花道に登場すると劇場は大いに盛り上がった。ちょうど席の前で見得を切ってくれた。唸り声まで聞こえる。こんな間近で観られるとは。涙が出た。

 歌舞伎十八番の内 毛抜は、八代目市川新之助の初舞台。

 驚きの表現が可愛い。台詞も多いのに見事に観客を惹きつけた。ラストの花道での口上と見得は、将来の十四代團十郎が見えた!まだ9歳なのに、いつの間にか、父親と対等に並んでいる感じだ。歴史の一場面の目撃者になった気分だ。

 これからの新之助が本当に楽しみだ。

 團十郎が最後の芝居に登場しなかったのはやや寂しかったが、息子の花道に割り込む気がなかったのだと思う。