好き!→LINEブログの残骸(2021.12~2023.3)

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義理の母、93歳の誕生日を祝う

 義理の母(女房の母親)が27日、93歳の誕生日を迎え、夜、お祝いをした。

 母は料理も洗い物もできるし、頭もはっきりしているが、足腰が弱っており、すぐ疲れてしまうので、活動できるのは短時間。ウルトラマンのようにすぐにカラータイマーが点滅してしまう。だから、お祝いの直前まで布団の中。
 しかしケーキがあることを知ると、俄然、元気に。
 プレゼントも受け取って、ご満悦。
 義理の父が亡くなって一人暮らしとなった母は心臓が悪く、愛媛大学病院でステントを留置する手術をしようとしたが失敗。その後、東京に来て一緒に住むようになった。2015年だったか、心臓の調子が悪いというので(女房が仕事だったので)、私が順天堂大学医学部附属順天堂医院に連れていった。血液や心電図の検査に部屋に入ったが、なかなか帰ってこない。すると、「光永敦子さんのご家族の方いらっしゃいませんか」と言いながら医師が血相を変えてやってくる。「心臓が止まったので、すぐ手術をします」「ええっ」。医師はインフォームドコンセントの手続きで同意書を携えている。
 「説明は不要です。文句も言いません。すぐサインします。先生を信じていますからしっかり手術をしてください」。
 廊下での立ち話でステントを留置する、メスを使わない手術を行ってもらうことになった。この時、詳しい説明を聞いておけばよかったのかもしれないが、それどころではなかった。心筋梗塞になりつつあり、すぐに血管を広げて血液を通す、ということだろうと思った。
 手術は無事終了。それ以降、義理の母は私を「命の恩人」と言って丁重に扱ってくれる(それまでも丁重だったが、一段と)。
 そして無事93歳。100歳も視野に入る元気さだ。
 母の強運には頭が下がる。心臓の手術で最も実績のある順天堂医院の心電図検査の時に心臓が止まるという、間合いの良さ。他の場所で止まっていたら、きっと脳などに後遺症が出ただろう。一人で留守番をしていたら亡くなっていただろう。
 順天堂医院は、血管の詰まりをダイヤモンドで削り、ステントを留置した。すごい。
 人生100年時代というけれど、こういう強運がなければ、なかなか長生きはできない。
 高齢の一人暮らしでは、突発の出来事に対応できない。高齢の方は家族、あるいは血がつながっていなくても、友人や近隣の人と一緒に暮らすことが望まれる。