好き!→LINEブログの残骸(2021.12~2023.3)

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バーチャルラジオ局でインタビュー番組制作す

 ラジオNIKKEIで、「集まれ!ほっとエイジ」という超高齢社会の諸問題を考える番組を、フリーアナウンサー町亞聖さんと作っていたが、それを復活させた。
 ラジオ局の協力もなく、なぜ、そんなことができるのか。
 新型コロナウイルスの蔓延で在宅勤務で活用されるようになった Zoomと言うビデオ会議システムを活用するのだ。質問者とゲストがオンラインで繋がり、やり取りする。Zoomを活用し、いわばバーチャルスタジオでインタビューを行う。
 町さんが無償で協力してくれ、インタビュー番組を始めることになった。同じタイトルは使えないので、新番組のタイトルは「翔べ!ほっとエイジ」とした。取り上げる範囲は「集まれ!」よりも広げた。
 人生100年、AI、メタバースSDGs、コロナ禍、戦争…。私たちを取り巻く環境の大きな変化を切り取る。
 まずは4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことに伴い、これまで未成年ということで守られてきた18歳、19歳が消費者トラブルに巻き込まれるのではないか。どうすればいいのかというテーマでインタビューをすることにした、
 昨日は午前中、「18歳」という短編映画を作られた犬堂一利監督にインタビュー。
 夕方、消費者教育に関して日本で最も詳しい西村隆男横浜国立大学名誉教授にお話を伺った。
 「集まれ!ほっとエイジ」は、ラジオ放送した後、Podcastでコンテンツを流した。さらに音声を起こしてインタビュー記事に再構成し、日経電子版に掲載した。
 「翔べ!ほっとエイジ」もPodcastで配信した後、noteにインタビュー記事を掲載。インタビューがまとまれば、電子書籍で出版する考えだ。
 日経を退職し、新聞と言うメディアがなくなった今、新しいメディアを立ち上げなければ、なかなか取材もしにくい。
 コロナ禍なので取材はZoomで行うことが多い、それならば、今後は、Zoomでの取材過程を公開すれば番組になる。そう考えた。
 新聞記者が記事を書く時に必要なのが取材だ。取材先の方にお会いして、質問をする。思わぬ発言が返ってくると、なぜ、そう思うのか、突っ込む。こうしたやりとりがスリリングだ。
 そうした過程は、新聞社では原則、公開しない。
 しかし、専門家へのインタビューなどは公開可能ではないかと思い、「公開取材」を番組にすることにした。
 新聞社にいた時は、1時間インタビューして、紙面に出すのは数行のコメント、ということも多かった。取材させていただいた方に申し訳なかった。
 氷山の海面下の見えない部分があるから、実はきちんとした記事が書けるのだ。でも、取材先の方からすれば、あんなにいろいろ話したのにこれだけ?と思われることが多かったかもしれない。
 これをすべて公開すれば、取材記者と同レベルの情報が共有できる。
 忙しい中、インタビューを全て聞きたい人は少ないかもしれない。でも、深く知りたい人たちにとっては、貴重なインタビュー番組になるはずだ。
 人に聞いていただくからには、きちんとしたやり取りをお聞かせしたい。そこで、私だけのインタビューをお聞かせするのではなく、プロのインタビュアー、町亞聖さんに協力していただくことにした。町さんも「人脈を広げることはプラス」と言って快く協力してくれた。
 ラジオは、質問をした後の相手の反応が面白い。新聞では「間合い」はわからない。「よくぞ聞いてくれた」「その質問、面白い!」と取材先が感じてくれたときの発言は、話したいことなので、勢いがある。そんな雰囲気も感じ取ってほしい。
 インタビュー前の準備が大変だったが、それも楽しかった。取材前は、資料にあたったり、取材先の著書を読んだり、たくさんのことをする。犬童さんの場合、2月の雪の降った日にZoomで行われた文科省主催の消費者教育フェスタで、映画「18歳」を観て、講演を聞いた。
 取材間際にAmazonのPrime Videoで、代表作の「つむぐもの」と「きらきら眼鏡」を観た。
 西村先生へのインタビューは、シナリオ作りが難しかった。ラジオの場合、NHKなどは発言全てシナリオを作っているようだ。今回は、質問に対して 、どんな答えが出てくるかを楽しむインタビューでもあるので、相手の答えまでは書き込まない。 こちらの質問と、関連データなどをまとめておく、「ぶっつけ本番」の部分も多いので大変だ。
 一度作ってみて、西村先生にお見せしたら、その段階で丁寧にお返事をいただいた。
 「この質問をすると、話が複雑になる」「先生の持ち味を出すなら最初の質問はこれかな?」などと考えて、シナリオを修正した。
 番組は謝礼をお支払いするためにスポンサーをつけることも考えた。でも、そうするとスポンサーの意向が番組に影響してしまう。それで新聞と同様、謝礼をお支払いせずに取材させて頂いている。
その結果、ページビューが足りない、広告効果があまりないといった理由で打ち切りになることはない。リスナー、読者ゼロでも続けられる。いいものを作り続ければ、いつかは分かってもらえると信じて。ゴッホのような心境(生きている時はほとんど絵が売れず、名声はなかった)で、がんばりたい。
 ネットラジオとnote、そしてKindleで出すコンテンツ。会社にいた時のように多くの人に聞いてもらったり読んでもらったりするのは難しいかもしれない。でも、プロの記者、キャスターとして、コンテンツを作る。会社からもスポンサーからも、紙面というスペースの制限や、放送時間という制約からも自由に。 
 今回、作ったコンテンツは1週間くらいでアップする予定だ。
 7日にインタビューが二つあるので、その準備を先にしなければいけない